初回公開日:2020年12月13日
更新日:2020年12月20日
「おいしいコーヒー」へのはじめの一歩は、少しだけいつもより長くコーヒーと向き合う時間をつくること。
飲む時間だけでなく、いれる時間も大切にすることで、あらたなコーヒーの魅力に気づくことができるかもしれません。
お湯を注ぎ、溶かすだけで簡単かつ直ぐに飲めるインスタントコーヒー。
時間も場所も選ばないのが良いところです。最近は、美味しいインスタントコーヒーも増えたように思います。
「インスタントコーヒー」は、焙煎した豆、
または焙煎した豆にコーヒー生豆を加えたものから得られる抽出液を乾燥した
水溶性の粉状、顆粒状のものと定義づけられています。
(参考:レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約(平成30年6月更新))
手軽なインスタントコーヒーも良いですが、ロバな暮らしでは少し手間のかかる「レギュラーコーヒー」、特に「ドリップコーヒー」を通してコーヒーの魅力を発信していきます。
コンビニの「カウンターコーヒー」や、某シアトル系コーヒーチェーンで出されるコーヒー、どこかで聞いたことある「サードウェーブコーヒー」、「スペシャルティコーヒー」など何かと今の話題はレギュラーコーヒーが中心です。
「レギュラーコーヒー」とは、
コーヒーノキの種実を精製したコーヒー生豆を焙煎したもの
及び焙煎した豆にコーヒー生豆を加えたもの
並びにこれらを挽いたものと定義されています。
(参考:レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約(平成30年6月更新))
公正競争規約上、「インスタントコーヒー」の特徴である乾燥工程を行わない状態のものが「レギュラーコーヒー」であるといえるかもしれません。
お家でレギュラーコーヒーを飲むために、
特別な器具はいりません。
まずは
「ドリップバッグ」でコーヒーをいれる
ことから始めてみましょう。
生豆を焙煎、粉砕し、一杯分の粉をフィルター付きバッグに詰めたものが「ドリップバッグ」です。
「自分のために(誰かのために)美味しいコーヒーをいれたい」と思ったら、まずはここから始めましょう。グラインダー(ミル)やドリッパーなどの特別な器具は必要ありません。
ドリップバッグは、スーパーマーケットなどでどこでも購入できますが、近所の喫茶店・カフェやロースター(焙煎所)では、こだわりのドリップバッグを購入することができます。もちろんネット販売でも購入可能です。
→プレゼントにおススメなコーヒーとは?
ちなみに、
ドリップバッグの抽出方法は
「ペーパードリップ」という方法です。
粒度【中】程度に挽いたコーヒー豆にお湯を注ぎ、抽出液を紙のフィルターでこしています。
※抽出方法による抽出原理、味わいの違いは下記の記事で説明しています。
→使い分けたい5つのコーヒー抽出方法
→コーヒーで科学。透析法と浸析法について
ドリップバッグでコーヒーをいれる際の大切なポイントは3つ。
「温度」、「蒸らし」、「湯量」です。
この3つのポイントに注意し、実際にコーヒーを入れてみましょう。
【準備】
【手順と説明】
①お湯の温度は94℃または90℃~96℃が良いといわれています。温度計がない方は、沸騰後のお湯を直ぐにケトルなどの別容器に移すと、少しだけ温度を下げることができます(約93℃)。
抽出中にはお湯が冷めないように気を付けてください。
沸騰させたお湯をカップに注ぐなど、事前にカップを温めておいてください。
※カップについた水滴は拭うと尚良いです。
②ドリップバッグをマグカップにセットします。ドリップバッグのセットの仕方は、ドリップバッグごとに異なります。商品に記載の説明通りにセットしてください。バッグ内の粉は偏りが内容、軽く平らにならしてください。
③デジタルスケールの上にドリップバッグを乗せたカップをセットし、ゼロ点調整を行います。湯量を量ることが目的です。デジタルスケールが無くても、湯量が分かれば大丈夫です。
※耐熱性の計量カップでも可。
④全体的に円を描くように30mlのお湯をゆっくり注ぎれます。粉が泡で膨らんでくるはずです。お好みに合わせて30秒、または1分静置します。
※蒸らし時間による味の違いはこちらの記事をチェック。
→いれ方で変わる。ドリップコーヒーの抽出条件を変えてみよう。
⑤必要な湯量(ドリップバッグに記載の湯量。④でいれた30mlを差し引くことを忘れずに!)を2~3回に分けて注ぎます。この時も円を描くようにお湯をゆっくり注ぎ入れてください。50mlのお湯を30秒で注ぐイメージです。
⑥コーヒーのドリップバッグから滴る最後の1滴が美味しいという考え方は、必ずしも正しいとは言えません。しずくが落ちきる前にドリップバッグを外してください。
⑦香りを楽しんでみてください。好みによりますが、熱々のコーヒーが美味しいとも限りません。一般的に、フルーティーな香り・酸味、複雑なフレーバーは、60℃以下で感じやすくなります。少し冷ましてから飲んでみてください。以下の記事も参考にどうぞ。
→ホットコーヒーは熱々が一番おいしいと思っていませんか?
【注意点】
カップは底の深いものがおすすめです。ドリップコーヒーの抽出原理は「透析」です。浅いカップを使って抽出液にドリップバッグが浸かってしまうと、ペーパードリップの良さが引き出せません。場合によっては雑味が出ることがあります。
→ペーパードリップの抽出原理について
→フレンチプレスの抽出原理について
ペーパードリップは、いれ方によって引き出される味わいが微妙に異なります。ここでご紹介したコーヒーのいれ方はあくまで一例です。より良いいれ方を見つけるため、出したい味わい、豆の特徴を活かすいれ方など、さまざまな条件で試すのが良いでしょう。蒸らし時間を変えるだけでも変わりますよ。
少し丁寧にコーヒーと向き合うだけで、コーヒーの魅力を知ることができます。
まずは手軽にドリップバッグから始めてみませんか?
~まずはコーヒ―。考えごとはその後で~
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